不妊治療を開始するにあたって、ます排卵ができているか、精子がきちんといるか、そして精子と卵子が出会う卵管が通っているかについて基本的な検査をします。
でおおよその状態を判断します。
また、これらの基礎的な検査以外に、クリニックによって、抗精子抗体検査、ホルモン検査、クラミジア検査などを行うこともあります。
注意したいのは、これらの結果で異常がないから妊娠できるというわけではないということです。検査では分からないピックアップ障害、着床障害、卵の質などに原因がある場合もあります。
不妊の原因はいまだ完全に解明されていないのです。検査は、すぐに分かる大きな障害がないかを発見できるための手段というくらいに考えておくと良いと思います。
不妊治療の検査の中で最近注目されているのは、アンチミューラリアンホルモン(AMH)検査です。
AMH値から自分の卵巣機能の状態を知ることができます。つまり、数値から卵巣内にどれくらいの卵の数が残っているかが分かるのです。
卵の数は妊娠を保証するものではありませんが、自分にどのくらい時間が残されているかを知る目安になり、その後の治療にいかせます。
卵巣では生まれる前に作られた卵子が保存されているだけで、新しく作られることはありません。そして卵子は年齢とともにどんどん減っていき、老化していきます。卵子の数は個人差が大きいため、AMH検査で自分の正しい数値を知っておくことで、自分の体の状態に合った治療が選択できます。
ちなみに、一般的にAMHの基準値は以下のように言われています。
AMH値 | 卵巣年齢 |
---|---|
50pM | 25~30歳 |
40pM | 30~35歳 |
20pM | 35~40歳 |
10pM | 40~45歳 |
5pM | 45~50歳 |
これらの数値が低いからといって妊娠できないわけではありません。卵子の数が残り少ないため採卵できる数は減りますが、卵子の質は問題ないそうです。
現に、数値が一桁だった私も無事に妊娠することができました。健康な卵が1個でも採れれば、妊娠の可能性は大いにあるのであきらめないでください!
ちなみに、私の知人は30代前半でたまたま検査したAMHの数値が非常に少なく、すぐに体外受精にステップアップ。年齢の若さも幸いし、なんとか妊娠に至りました。でも、医師に言わせるとあと数年遅かったら、早期閉経で間に合わなかったとのことです。
私が妊娠できたのもこの検査のおかげだと思っています。不妊治療を受けている女性は、すぐにでも検査を受けてほしいと思っています。